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不動産賃貸業界の常識を変えた『ITANDI BB+申込受付くん』がWEB申込のシェア75%をとるまで

イタンジの主力BtoBサービスである『ITANDI BB+申込受付くん』。ローンチから4年(最初のプロダクトである『ぶっかくん』から数えると7年)経った現在では年間で63万件もの利用があり、これは全体の賃貸借契約のうちの約20~25%(*1)、ウェブ申込に絞って見ると75%(*2)もの割合にのぼります。IT化がなかなか進まなかった不動産業界において、なぜイタンジのサービスがこれほどのシェアをとれたのでしょうか。創業期から開発を支えてきた濵田と、現在『申込受付くん』の開発を担当するエンジニア清水がこれまでの軌跡を振り返ります。

*1 2019年8月20日時点 株式会社矢野経済研究所の調査内容より当社推計
*2 2022年4月15日時点 TPCマーケットリサーチ株式会社の調査内容より当社推計

年間63万件の賃貸入居申込を受け付け、年間500万枚の紙削減に貢献

『ITANDI BB+申込受付くん』の導入社数は2022年8月現在、1,200社を超えています。年間63万件もの賃貸契約申込を担い、申込受付くんによって削減された紙は、年間500万枚にものぼります。改めて、『申込受付くん』とはどのようなサービスなのでしょうか。

左から清水、濵田

「『申込受付くん』は文字通り、オンライン上で賃貸住宅の入居申込をおこなうことができるサービスです。賃貸契約には、物件のオーナー、物件の管理会社、いざというときに家賃収入を保証する保証会社、入居希望者の部屋探しから契約までをサポートする仲介会社、火災保険などの少額短期保険を提供する保険会社、そして入居希望者の最大6者が関わります。従来は紙ベースで入居申込をしていたため、この6者間を何度もFAXや電話が行き来し、煩雑かつ筆記ミスなどのトラブルも多く起きていました。『申込受付くん」を導入することで、同じことを何度も筆記する手間や人為的なミスを大幅に削減し、かつ情報を関係者がリアルタイムで共有することができ、コミュニケーションコストも削減することができます。私は入社してまだ一年半ほどですが、その間だけでも『申込受付くん』の成長率は目を見張るものがあり、一昨年の繁忙期(1〜3月)に入っていた申込数が、現在、繁忙期以外でもコンスタントに入っている状況です」(清水)

「WEB申込の中では圧倒的なシェアを誇り、賃貸契約の申込は紙かイタンジか、というぐらいになっていますね。今までFAXでやりとりしていたものを電子化しているので、『申込受付くん』によって削減した紙は年間で約500万枚にも及びます。こうして数字で見るとすごいことだなと思いますね」(濵田)

他社も同様のサービスを打ち出している中、なぜこれだけのシェアをとれたのでしょうか。

「イタンジが選ばれる理由の一つは、賃貸借契約に特化した一連のサービスを一気通貫で提供しているからだと考えます。まず、仲介会社から物件の空室確認を受ける手間を解消した『ぶっかくん』。この好評を受けて開発された『内見予約くん』、そして『申込受付くん』と続く。さらに、契約業務を簡単におこなえる『電子契約くん』や更新・退去手続き管理の負担を軽減する『更新退去くん』がリリースされています」(濵田)

「保証会社との連携に力を入れたことも大きいと思います。最近は賃貸物件を借りる際に、連帯保証人を立てるのではなく、保証会社の利用が必須になっているケースが多いです。ですから、入居申込を受け付ける管理会社にとって、保証会社と簡単に連携できるということが大きなメリットになっているんです」(清水)

『申込受付くん』をはじめとしたサービス群は管理会社だけでなく仲介会社にとっても利便性が高いと好評で、SNS上でも好意的なご意見を多くいただいています。

すべてのはじまりは、起死回生をかけて生み出された『ぶっかくん』

今でこそシェアを広げ、知名度も高まってきたイタンジですが、当初からこの戦況を見通せていたわけではありません。

「元々イタンジは、賃貸仲介業務をおこなっていました。正直に言うとそれがうまくいかず、今すぐに事業をピボットしないと来月の経営も危ういという状況に陥ってしまいました。そんななか、背水の陣で社員が頭を寄せ合って生み出したのが、BtoBサービス『ぶっかくん』です。実業をやる中で、業界の課題は明確に見えていました。紙・電話・FAXの文化は、不動産賃貸業者にとっても負が多かったですが、結局一番しわ寄せがいっていたのはエンドユーザーなんです。エンドユーザーの体験を変えたい…そう思ったとき、賃貸仲介だけを変えるのではなく、不動産取引全体の業務効率を変革するようなBtoBサービスを作らねばならないという結論に至りました」(濵田)

実業を経験しているからこそ“かゆいところに手が届く”プロダクトが生まれたのかもしれません。『ぶっかくん』がとある大手企業に採用されると、業界内に評判が広がり、じわじわとシェアを広げました。手応えを感じ、続いて『内見予約くん』『申込受付くん』を開発。組織も拡大し人的リソースが増えたこともあり、爆発的にシェアを広げることができました。

「『申込受付くん』は特に画期的な変革を起こしたサービスだと思います。なぜなら、申込というのは物件確認や内見予約と違い、実際の成約に関わる段階であり、それまで紙ベースでおこなわれていたことによりまったく追えていなかった賃貸取引のトランザクションを、初めて追えるようになったからです。たとえば、その物件の空室期間がどれだけあったかというのが一目瞭然でわかります。これは市場においてとても有益な情報なんですね」(清水)

「『申込受付くん』を通して、多くの管理会社様にITANDI BB+の弊社サービスをご利用いただけるようになり、業者間物件サイト『ITANDI BB』が生まれました。さらにそのデータベースを生かして、再び賃貸仲介サービスである『OHEYAGO』にも挑戦することができています。今では不動産賃貸業のインフラを支えているという自負をもつことができるまでに成長できたと思います。振り返ると苦労話は山ほどあるのですが、それらを乗り越えて今があると思うと感慨深いです」(濵田)

イタンジが見据える、未来の不動産賃貸業界

年間経常収益はYoYで+60%の成長をし、社員数もここ1〜2年で爆発的に増えています。経営基盤も安定してきて、もはやベンチャー企業という雰囲気は薄れつつありますが、今から参画してチャレンジングな環境はあるのでしょうか?そんな疑問をぶつけると、「いやいや」と濵田がすぐに首を振ります。

「むしろこれからですよ! IRの都合上具体的にはお話しにくいのですが…今構想があるだけでもまだまだ道半ば。これまでは業界に合わせにいっていましたが、これからは業界を牽引していく存在にもなりうると考えています。理想を言えば、最終的には行政と連携してマイナポータルとつなげ、引っ越しにまつわることを一括で済ませられるようなサービスにまで成長させることができたら、エンドユーザーにとって最高の引っ越し体験を提供できると思います。遠くに行くならみんなで行けという言葉がありますが、本当に業界を変えようと思ったらまだまだ仲間が必要です。人数が増えてきたと言っても大企業と比べたらまだまだで、手触り感も楽しめるフェーズなので楽しめますよ!」(濵田)

「『申込受付くん』に関しても、競合サービスもいろいろと手を打ってきていますから、たゆまぬ努力が必要です。アクセス数やデータ数の増加に伴い、抜本的にソースコードを見直すべき時期に入っていますし、電子契約の利便性を高めるための各社との提携もまだまだ進めていく必要があります。個人的にこれから一番楽しみなことは、既存UIのリプレイスですね。申込受付くんはイタンジでも古株のプロダクトなので古い機能を見直すと改善点も多く、横断的に見直しをおこない、より分かりやすく先進的なサービスをご提供したいと考えています」(清水)

イタンジの事業を一言で表すのは、社内の人間にとっても難しいことです。「不動産テックの会社」「不動産賃貸業務を効率化するSaaSを売っている会社」…もちろんどちらも間違いではないのですが、わたしたちが本気で不動産賃貸業界変革のために熱く取り組んでいるということを、一層強くお伝えしていきたいと思い、模索中です。

ウィズコロナの生活様式や宅建業法改正により、業界のDXがいよいよ本格的に始動しています。この潮流にのり、まだまだ遠くまで漕ぎ出していきます!!

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